ロードバイクのシフトワイヤーには、シマノのケーブルだけでもオプティスリックケーブルやポリマーコートケーブルなど色々なグレードがあります。社外品のニッセンなども含めると数多くあり、一度整理してみました。
ロードバイクのシフトケーブルの種類
シマノのシフトケーブルと、その他のメーカー(ニッセンなど)のケーブル
まずはシマノのものかから、
スティール シフトインナーケーブル 約150円
普通の鉄製のシフトケーブルですね。一番安い。でも錆びちゃうので全くオススメしません(^^;)
ステンレス(SUS) シフトケーブル 約600円
錆に強いステンレス製のケーブル、ここまではコーティングがされていません。
オプティスリックケーブル 約1000円
特殊な オプティスリック コーティングがされているワイヤー。耐久性はポリマーコートケーブルより良いです。個人的にはこれで変速性能は十分に感じます。
PTFEシフトインナーケーブル 約1300円
PTFEのコーティング(フッ素のコーティング)がされているワイヤー。
ポリマーコートケーブル(デュラエース) 約2000円
最高級ケーブル。ポリマーコートで滑らかな引き味。一方で抜け殻のようにポリマーコートがはがれてSTIを詰まらせたりすることもある様子。触ってみるとわかるけど、オプティスリックケーブルよりも明らかに柔らかい。
ニッセン SP31 スペシャルステンインナー約1200円 (amazon)
ニッセンのケーブル。使ってみると確かに柔らかく、ケースから取り出すと巻かれたワイヤーがスルスルとほどけていく。明らかにシマノの上記のものと異なります。柔らかい理由は細い線を多く集めて作っていること。さらに、ケーブル表面の凸凹を削って滑らかにしている。使った印象ではデュラと同等の性能。
ジャグワイヤー PRO POLISHED SLICK 約1200円
ニッセンの様にワイヤーの表面を削って滑らかにしているケーブル。使ったことはないです。
BBBテフロンケーブル 約1000円
テフロンコーティングのケーブル。使ったときの印象はオプティスリックより良かったです。しかし、入手性が悪いのが難点。
最高のケーブルが欲しいならポリマーコートケーブル(デュラエース)
最高のケーブルが欲しいならデュラエースになります。
しかし、デュラエースのポリマーコートケーブルと他のケーブルで性能を比べると、一体どれくらい異なるのでしょうか。
アウターインナーともにデュラエースで揃えたものと、ニッセンで揃えたもので実際に交換したところ、正直に言って違いは分かりませんでした。そう考えると値段の割にニッセンは優秀です。また、シフトに関していくと、オプティスリックでも調整をしっかりやればちゃんと変速するので、ケーブルによる違いはそう大きくないです。(10速のフロントディレーラーの様に、元々の引きの重い設計のときは確かに異なりましたが、11速の最新型、特にリアディレーラーではオプティスリック以上のケーブルであれば、大きな違いを感じません)
ですので、使用するケーブルは、ポリマー剥がれによるSTIのトラブルリスクのあるポリマーコート以外のケーブル(特にニッセンかオプティスリック)が良いですね。
そして、変速性能は、ケーブルの劣化の方が問題なので、ポリマーコートを買うお金でオプティスリックを2本買って定期的に交換した方が良いです。
ステンレスワイヤーのPTFEワイヤー化には「フッ素オイル」
最近だと抵抗の低いチェーンとして、PTFE粉を塗したものがあるというのも耳にします。
以前の高級ケーブルにも使われている、PTFEというのは要するにフッ素樹脂のことです。
これって、PTFEケーブル買うくらいなら、アウターの中にフッ素スプレーを吹いて、ステンレス(SUS)ワイヤー入れればいいのでは??
実際ニッセンの取扱説明書でも、組みつけ時にグリースを塗るよりフッ素が良いと書かれています。
つまり、シマノのケーブル用グリースではなく、ワコーズ フッソオイル105をアウター内に吹くべき。
※実際に行っているカンザキさんのブログ↓
フッ素スプレーは高価なものですが、これをやることでステンレス(SUS)ケーブル600円が1300円のPTFEケーブル相当になるならコスパ良いですよね。
フッソオイル105を使う上で重要なことは、上記ブログにもありますが、しっかりとした脱脂(アウター&インナーケーブルともに)が必要です。
フッ化カーボンの含まれている、EVERS(エバーズ)のスプレーも良い!
脱脂を完璧にやるのは難しい方は、フッ化カーボンの含まれている、EVERS PRO(エバーズ プロ) オイル カーボンスーパースプレー SUPER WET が良いとの情報を頂きました!こちらはドライタイプもありますが、ケーブル内に吹くのであれば、 油膜保持剤の入っているWETタイプで性能を維持した方が良いでしょう。
一方でDRYのほうは汚れが付きにくいということなので、性能の維持か、汚れの付着を避けるかの、どちらを取るかですね。
個人的におススメのケーブルはニッセンSP31かオプティスリック
やっぱり最近評価の高いニッセンケーブルは手触りも明らかに違って滑らかなのでオススメ。ケースから取り出したらケーブルの束がスルスルほどけてしまうのは衝撃的です。
ニッセンを使うなら必ずアウターも専用に変えるべきです。(11速だとVer.3 を選んでください)
そしてデュラとほぼ同じ性能であるニッセンのシフトケーブルに、フッ素オイルを使うのが最強と考えられます。
もしアウターをニッセンに変えないのであれば、オプティスリックが良いでしょう。ポリマーコートケーブルは組付け時にうまくやらないとその時点でボロボロ剥がれだして精神的に良くないので。それにオプティスリックと105でも、しっかり気を使って組めばビシバシ変速が決まります。私はデュラエースのコンポを組んだ時、ポリマーコートと比べても、オプティスリックでもほぼ変わらない変速フィーリングでした。(但し、アウターケーシングが長くなるフレームや、ワイヤリングが厳しいフレームだと、ポリマーコートの優位性が出てくると思います)
それからどのワイヤーを使うにせよ、ワイヤーカッターはちゃんとしたものを購入しましょう^^
うちに余っているロードのフレームとパーツがあるので、もう一台組んでみようと思っているのですが、ニッセンのケーブルセットか、あえて、SUSケーブル+フッソオイル105のどちらかで組もうと思います^^
※その後、自分でワイヤーを組んでみました↓
どうしてもリアディレーラーの変速が上手く決まらないときはハンガー曲がりを疑いましょう
ブレーキワイヤーについて。BB下のダイレクトマウントブレーキの場合はデュラエースのポリマーコートのワイヤーとそれ以外でかなり引きの軽さが変わりました。
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