グラベル用コンポであるGRXシリーズが遂に12速化を果たしました。
GRXコンポが12速化!SHIMANO RX820、RX610シリーズは、シングルはワイドレシオ化、ダブルはクロスレシオ化の正常進化を遂げた魅力的なコンポ!
ロード用コンポが11速→12速化するよりも、フロントシングルが存在するグラベル用コンポが12速化するほうがメリットが大きい。ということでGRXコンポの多段化は大歓迎ですね。
フロントダブルのGRXコンポ RX820&RX610は、ギアのつながりが非常に良く進化している!
まずはフロントダブルの場合。GRXクランクは2種類、48-31Tと46-30Tのいずれかを選ぶことが出来ます。
クランクの歯数はグレードで異なります。
- FC-RX820-2 48-31T
- FC-RX610-2 46-30T
GRXのリアディレーラーを合わせる場合、リアのスプロケットは 11-34T か 11-36T のいずれか。
- 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34T
- 11-12-13-14-15-17-19-21-24-28-32-36T
比較として、11速で 48-31T×11-34Tを選んだ場合のスプロケットは
- 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T
だったので、高速側ギア(12速だと、11-12-13-14-15が1T刻み)のつながりが良くなるという大きなメリットがあります。めっちゃ良い進化!
これなら、フロントダブルの場合でも、GRXの11速→12速の置き換えを検討したいと感じます。
GRX RX610 の 46-30T×11-36Tこそ一般人向け&初心者向けのギア比では?
ここでGRX12速の46-30T×11-36Tが特に一般人&初心者にマッチするギア比の様に思います。
ギア比を計算するとこちら。ギア比0.83~4.18までをカバー。
ケイデンス90で走った時の速度は以下の通り(タイヤは28C)
つまり、20km以上ならアウターに入れっぱなし、25km以下ならインナーに入れっぱなしで走ることが出来ます。普段、レースをしない時に初心者が40km以上を出すことはあまりないと思うので、高速側は十分かと。速く走りたいときにはケイデンス94で50km、ケイデンス112で60kmに達しますし。一方で低速側はギア比1より軽い 0.83 で厳しい坂でも大丈夫。ハッキリ言って10%以上の坂になると、ギア比1でも足りないっていう人も多いんじゃないかと思います。
※この計算には、以下のサイトを利用させて頂きました
フロントシングルの場合のGRXコンポ RX820&RX610はワイドレンジ化
フロントシングルの場合、クランクは42T、40T、38Tが用意されます。
- FC-RX820-1 42T、40T
- FC-RX610-1 40T、38T
また、スプロケットは10-45Tまたは10-51Tの2種類
- 10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-40-45T
- 10-12-14-16-18-21-24-28-33-39-45-51T
従来の11速だと11-40T、11-42Tだったので、ワイドレンジ化。これもケイデンスの変動が気にならない人にとっては良い方向性。問題は10Tを使うので、既存のフリーボディに入らないという点(要ホイール交換)。
ギア比を計算してみると、フロント40T×10-51Tの場合、ギア比 4~0.78を実現
ケイデンス90での速度は以下(28cタイヤの場合)
参考までに、11速のスプロケットも以下のようにトップ側が2T刻みでした
- 11-13-15-17-19-21-24-27-31-35-40T
- 11-13-15-17-19-21-24-28-32-37-42T
- 11-13-15-17-19-21-24-28-32-37-46T
つまり、GRXのフロントシングルはワイドレンジ化、ダブルはクロスレシオ化、ということで正常進化といってよいでしょう。
マイクロスプライン対応のGRXホイールの登場 WH-RX880
フロントシングルの場合に、マイクロスプラインのフリーボディにしか入らないスプロケットがラインナップに加わることで、これに対応したホイールもラインナップに加わりました。
このホイールは2種類のフリーボディを切り替えられるようです。
スペックを見る限りでは、従来のホイールと比べてほとんど設計の違いはないのでは?と思いますが、重量は若干軽量化していますね。
- 12速 WH-RX880 フロント635g リア762g
- 11速 WH-RX870 フロント639g リア822g
GRXのデュアルコントロールレバーST-RX820とST-RX610の重さや形状はどうか?
ST-RX610はペアで610g、これはメカニカルシフトのR7100の105と変わらない重さ。一方でST-RX 820はダブルで572g、シングルで552gとアルテグラに近い重さとなります。
また形状も進化して手の負担が減っているようす。確かにグラベルライドでは凸凹がある為ロードよりも手の痛みが出やすいので、このような進化は大歓迎。グラベルに限らず、手のひらの痛みを感じる人にとっても朗報ですね。
まとめ:12速化したGRXコンポは正常進化で初心者にも良いと思います!
ということで、12速化したGRXコンポは正常進化。ロードコンポが11→12速化するよりもメリットが大きいように思います。因みに私のシングル化していたグラベルバイクですが、このコンポであればダブルを使ってみたいです。フロントダブルで11-36Tを入れるなら既存のホイールが使えますしね。
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