2020年モデルで発売開始されたシュワルベの新しい addix コンパウンドを使用した pro one チューブレスタイヤ。
遂に、BYCICLE ROLLING RESISTANCE.comにて、シュワルベの新しいタイムトライアル用チューブレスタイヤの転がり抵抗テストが発表されました。
以下に他のチューブレスタイヤと比較しながら内容を要約していきます。
Schwalbe(シュワルベ)Pro One TT TLE と2020年版最新チューブレスタイヤの比較
S-WORKSとFusion5 galactic TLRに関しては rollingresistance にデータが無いので、メーカー発表値に基づく理論値になります。(fusion5はチューブレスからTLR化しているので、これくらい速くなっていてもおかしく無いのですが、恐らくS-WORKSラピッドエアーは、メーカ発表値通りに計算しているので、これより遅いでしょう)
Schwalbe(シュワルベ) Pro One TT TLE Addix は世界一軽量なチューブレスタイヤで、世界で2番目に速いタイヤ!
これまでのチューブレスタイヤについては、以前記事にしましたので、そこから転載します。
以下は 6.9気圧で29キロで走るときの時の転がり抵抗です。 このクラスのタイヤは、どれも各社ハイエンドのタイヤで、世界最速級のタイヤですね。
- 旧Schwalbe Pro One 11.6W 25c 257g
- Schwalbe Pro One TLE Addix 11.2 W 25c 263g
- Hutchinson Fusion 5 Galactik TL 11.0W 25c 288g HDF 5.1コンパウンド
- S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BLISS READY 10.8W(計算値) 26c 実測260gと270g
- Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR 9.5W(計算値) 25c 240g(カタログ値) 11stormコンパウンド
- CONTINENTAL GP5000TL 8.9W 25c 295g
- Vittoria Corsa Speed G+ 2.0 (TLR) 7.5 W 25c 227g
に対して、
Schwalbe Pro One TT TLE Addix 8.1W 25c 222g (実測値)
なんと8.1W!!Vittoriaの Corsa Speedに次ぐ速い世界二位の速さのタイヤです!!
世界最軽量と謳っていた重量(カタログ重量205g)に関しては、実測値ではやはり、Panaracer Race A EVO4 Tubeless Tire 25C 210gのほうが軽かったのですが、こちらは製造見直しになっている(ニュースページはこちら)ので、重量が重くなって再リリースされることでしょう。
ということで、Schwalbe Pro One TT TLE Addixは現時点での世界最軽量のチューブレスタイヤですね。
Schwalbe Pro One TT TLE Addix のパンク耐性はどうなのか??
さて、新しいSchwalbe Pro One TT TLE Addix はタイムトライアル用のタイヤなので、パンク耐性は期待できないものの、常用可能なのでしょうか??
ここについては、はっきり言って、トレッドが薄く常用には適さない、あくまで決戦用と考えたほうがよさそうです。
上記のタイヤのパンク耐性を比べると以下になります。(トレッド面、サイドウォールの順での評価点、高い方が良い)。旧シュワルべプロワンはトレッド11点、サイドウォール6点。コルサスピードは、トレッド8点、サイドウォール4点ですね。
- 旧Schwalbe Pro One (onestarコンパウンド) 11,6
- 新Schwalbe Pro One TLE Addix 10,5
- Hutchinson Fusion 5 Galactik TL 9,5
- S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BLISS READY 不明
- Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR 9.5W(計算値) 不明
- CONTINENTAL GP5000TL 8.9W 10,6
- Vittoria Corsa Speed G+ 2.0 (TLR) 7.5 W 8,4
- Schwalbe Pro One TT TLE Addix 8.1W 6,5
- Continental Grand Prix 5000 クリンチャー(LATEX) 8.9W 10,4
- Continental Grand Prix 4000RS クリンチャー 11.0W 9,4
評価はトレッド面6点、サイドウォール5点。ほぼコルサスピードTLRと同等の評価。
ヴィットリアコルサスピードはリアをロックさせただけでトレッドがはげるようなタイヤですが、それくらいの強さしか持ち合わせていないようです。
よって、常用には全く適さない、と言い切ってしまってよいでしょう。
おまけの考察:普段使いに良いチューブレスタイヤはどれか?
旧GP4000SIIは、走行中に小石を弾き飛ばすほどのパンク耐性を誇ったタイヤで印象的でした。その評価が、下記のように、トレッド11点、サイドウォール5点
- Grand Prix 4000S II クリンチャー 12.9W 11,5
旧型の Schwalbe Pro One は個人的に耐久性が高い点でとてもお気に入りのタイヤでした。なんせハイエンドタイヤなのに、グラベルに突っ込んでもビクともしない耐久性。それでいて23cなら245gと軽量なので、ヒルクライムも軽いという特性を持ち合わせています。
- 旧Schwalbe Pro One (onestarコンパウンド) 11,6
なんと旧シュワルベプロワンはトレッド11点、サイド6点と、GP4000S2よりもパンク耐性に優れています。実際に私も乗っていて、そのように感じています。グラベルでSP4000よりサイドカットしない)ので、このテスト結果は間違いないでしょう。
GP5000TLも耐久性に優れ(10点、6点)、転がり抵抗の低い良いタイヤです!しかし、取り付けが困難な組み合わせがある点と、重量が重いので、そこは要注意です。
整理すると、
- 転がり 5000TL>FUSION5 Galactik TLR>新Pro One TLE>旧プロワン
- 軽量性 Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR >旧プロワン> 新Pro One TLE >5000TL
- パンク耐性 旧プロワン>5000TL>新Pro One TLE>Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR
- 価格 旧プロワン> Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR = 5000TL > 新Pro One TLE
ということです。
耐久性含めたコスパ重視なら、旧プロワンか5000TL。
軽量性重視、ヒルクライム用なら Hutchinson Fusion 5 Galactik TLR 。
という感じです。今の価格の7000円ほどだと、新プロワンはちょっと購入するに当たらないですね。
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