さて、先日油圧DISCブレーキのバイクに200kmくらい乗ってみて、まぁやっぱり効きのいい油圧DISCブレーキも悪くはないね!と思いました。さて、DISC化するにしても油圧が当たり前のような感じですが、ワイヤー式であれば自分でもメンテナンスは容易だろうということで機械式(ワイヤーで引くタイプ)のDISCブレーキについて調べてみようと思います。(結論から言うと、1470gの軽量DISCホイールを買っても既存コンポを流用すれば、+5万円あればDISC車を組むことが出来ます)
- 機械式(ワイヤー式)DISCブレーキ用コンポのブレーキとブラケットレバーまとめ
- シマノロードコンポのメカニカルディスクブレーキについて
- シマノ製メカニカルディスクブレーキの選択 SORA3500のBR-R317
- BR-R517 105グレードのメカニカルブレーキ
- BR-CX77 シマノ製メカニカルディスクブレーキの本命はこれ?
- BR-RS305 はポストマウント用ではなく、フラットマウント用ブレーキキャリパー
- SRAMの BB7S AVID Disc Brake
- TRP SPYRE FLAT MOUNT ケーブル式対向ピストン式ディスクブレーキキャリパーならフラットマウントがある
- TEKTRO(テクトロ) フラットマウント メカニカル ディスクブレーキ MD-C550はTRP SPYREの下位グレード、対向ピストン式!フラットマウント仕様!
- TRP – HY-RD ケーブル・油圧式ディスクブレーキキャリパー
- JuinTECH F1 Hydraulic Flat mount
- GROWTAC(グロータック) EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパーセット
- Yokozuna(横綱) Ultimo Road Disc Brake Flatmount
- まとめ:グロータックのEQUAL機械式ブレーキが入手性、制動性、軽量性が揃っていておすすめ
機械式(ワイヤー式)DISCブレーキ用コンポのブレーキとブラケットレバーまとめ
ロードバイクもDISCブレーキ化がどんどん進んで遂にDISC車しか発売されないフレームも出てきています。ワイヤー式のDISC車にも乗ったことある(テクトロの安いやつで利きが悪かった(^^;)し、油圧と違って整備もしたことありますが、コンポセット全体だとどんな感じなのでしょうか?
シマノロードコンポのメカニカルディスクブレーキについて
以下のDISC用のメカニカルブレーキは、全て互換性は NEW SUPER SLR になります。んん???てことはリムブレーキ用のシフトレバーでブレーキを引けることになりますね!
つまり新しいDISCフレームを購入した時に、初期投資を抑えたければ、既存の NEW SUPER SLR 対応のコンポ(SORA3500でも5700でも、R9100でもOKです)と今回ピックアップしているブレーキキャリパー、DISCホイールを組み合わせればOK(primeのattaqerでOKでしょう)ということになりますね。グラベル走るなら、予備にクラリスのこのレバーつけても良いですし(笑)
因みに、シマノのロードバイク用コンポのDISCブレーキについては、ティアグラ以上のグレードはすべて油圧ブレーキ、そしてクラリスにはディスクブレーキが用意されていません。ですので、メカニカルDISCブレーキを選ぼうと思うとSORA一択になります!
また話題のGRXコンポも油圧ブレーキのみです。
個人的には、まだ油圧のSTIがあまりにも重すぎると思うのでイマイチ手が伸びません。
※油圧ブレーキのSTIは DURA-ACEでも ST-R9120 505gもあるんですよね・・・ ワイヤ変速では無くて、DI2にすれば解決するんですけどね~(ST-R9170なら320g!定価もほぼ10万円!)。まぁそこまでDISC化にお金かけてられないので(^^;
ということでワイヤー式ディスクブレーキについてまとめてみました!
シマノ製メカニカルディスクブレーキの選択 SORA3500のBR-R317
・SORA3500のブレーキ BR-R317 215g ポストマウント
推奨ローターはSM-RT54の160mm DEORE M6000 グレードになります。
もしくは RT-MT800 の140 mm XTのM8000グレード。
推奨レバーはST9001/ST6800/ST5800/ST3500などが指定されているので、もちろん現行のR9100などでも使用可能です。そうそう、ブレーキ自体に前用と後用があるので注意!
BR-R517 105グレードのメカニカルブレーキ
・105&ティアグラグレードのブレーキキャリパー BR-R517 ポストマウント
既に在庫が無ければ手に入らない型番ですが、中級グレードのメカニカルブレーキになります。もちろん、ST6700、ST5700やST4600でも引けます。死蔵している10速コンポを新しいグラベルバイクにつけるなんて夢があるじゃないですか!?
BR-CX77 シマノ製メカニカルディスクブレーキの本命はこれ?
・シクロクロス用に分類されるブレーキ CX70シリーズの BR-CX77 159g ポストマウント
なんといっても軽量で安い!これ結構いいんじゃないでしょうか。
例えば、有名な AVIDのメカニカルディスクブレーキ BB7 SL は159gですが2万円以上する高価なものです!
このBR-CX77も、推奨レバーが ST-9001/ST-6800/ST-6870/ST-6700/ST-6770/ BL-R780 とされています。つまり、既存のR9100などの11速コンポと組み合わせて使えるということ。もちろん上記と同じく、死蔵している5700の105や、6700アルテグラなんかと組み合わせてグラベルバイク作るなんて楽しそうです^^
シマノのサイトでは推奨ローターはSM-RT81の140mmと160mmとされています。
BR-RS305 はポストマウント用ではなく、フラットマウント用ブレーキキャリパー
・SORA相当のグレードの BR-RS305 こちらはフラットマウントになります。
推奨パッドは SM-RT54/RT56 , (160 mm)、 , RT-MT800 , (140 mm/160 mm)
フラットマウントのブレーキでシマノ製が良いなら迷う余地なくコレ一択です(現在はほぼフラットマウントのバイクしかないと思いますが・・・)。完成車でテクトロのしょぼいキャリパーがついてるのであれば、こちらに交換することで制動力アップすることでしょう。
また、このブレーキに最高級品のローターを合わせているバイクに乗ったことがありますが、制動力は十分にありました。
SRAMの BB7S AVID Disc Brake
先ほどのBB7SLの下位機種になりますが、ぐっとお求めやすくなります。重量は197g。ローターが81gと軽量ですね。制動力を上げたいなら160mmのローターを選べばよいでしょう。恐らく、上記と同じシマノのSTIで十分に引けるでしょう。
TRP SPYRE FLAT MOUNT ケーブル式対向ピストン式ディスクブレーキキャリパーならフラットマウントがある
ワイヤー式ですが対向ピストンの TRP SPYRE。フラットマウントが存在します。こちらもシマノのSTIで引くことが出来る機械式DISCブレーキキャリパーです。シマノ純正のBR-RS305と異なり対向ピストン式なのでローターの片減りを抑えられるのがポイントですね。戻りバネの力が強いですが、引きが重くならないように注意して組付ければOK。
あとはフロントに取り付けるのにアダプターが必要な点が要注意です。
※フロント使用時には別途FLATMOUNTADAPTERF5(64141000)が必要。
※リア160mm使用時には別途FLATMOUNTADAPTERF6(64142000)が必要。
実際に組み付けたところ、引きも軽いし制動力も十分で気に入りました!
↓こちらはカーボンが使用されている上位グレード
TEKTRO(テクトロ) フラットマウント メカニカル ディスクブレーキ MD-C550はTRP SPYREの下位グレード、対向ピストン式!フラットマウント仕様!
TRPの下位グレードであるTEKTROからも対向ピストン式のDISCブレーキが発売されています。
このMD-C550を採用した完成車もチラホラ見かけることが出来ます。実物は見たことないのですが、写真を見る限り TRP SPYRE とほぼ同じのよう。SPYREにある、カバーとケーブルガイドを取り除いただけのように見えます。
TRP – HY-RD ケーブル・油圧式ディスクブレーキキャリパー
・TRPの、ワイヤー式ブレーキを油圧にできるという面白いDISCブレーキキャリパー。205g
なんと、キャリパーのタンクに入っているオイルで油圧ブレーキになる!油圧なので両側からローターをパッドで挟んでくれる。フラットマウント&ポストマウントともにあり。夢のあるパーツですね^^
JuinTECH F1 Hydraulic Flat mount
恐らく、他のメーカーの同様のブレーキをOEM製造していると思われるJuinTECHのワイヤー式油圧DISCブレーキ。TRPと同じ仕組みで、シマノのSTIで引いたワイヤーで油圧ブレーキが掛けられます。
しかもこちらはメンテナンスフリー!しかも前後キャリパー&ローター込みで2万円以下!BR-RS305と、このJuinTECHが最高のフラットマウントDISCブレーキでしょう!
以下、メーカーによるスペック表↓ 多分みんな欲しかった奴がコレです(笑)
●油圧式 デュアルピストン方式
●フラットマウント式
●ミネラルオイル仕様(メンテナンス不要)
●ローター:GG-RO01 φ160mm (ステンレス製)
●交換用ブレーキパッド:GG-DP17+SP17 (シマノ互換性あり)
●アダプター:GG-FM03(フロントのみ)
●チェーンステイ用取付けボルト:M5×29mm+39mm+44mm 各2本
●カラー:アルマイト ブラック、グレー
●重量 本体:前(アダプター付)/165g 後/149g ローター/118g
●価格 ¥24,500(前後セット)
オイル交換はしないで下さい、保証の対象外になります。
Disc Rotorはφ160mmを基本仕様に致しております。(140mm Rotorは装着できません)
注意点としては140mmが使えず、160mmしか使えないので「ブレーキが効きすぎる!」と感じたときにローターを小さく出来ない点があります。
また改良されたのかJuin Tech GT-Fハイブリッド油圧ディスクブレーキが発売されています。※37500円するので、これならグロータックのブレーキの方が良いかも。
結局購入しました↓
その後ラインナップが増えたJUINTECHはコチラ↓ いまのところF1以外のキャリパーは、国内での入手性は高くないです。
GROWTAC(グロータック) EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパーセット
上まで書いたあとに新発売されたグロータックの機械式ディスクブレーキキャリパーセット
ケーブルルーティングなどを見直し、引きが軽くなった紐式DISCブレーキキャリパーです。これは面白いですね。グロータックはなんと機械式DISCキャリパー専用のケーブルまで販売しているほどのこだわりよう。価格も発表され、「EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパー2個セット(フラットマウント)フルセット」で¥30,200(税抜)。
確かに、ケーブルルーティングが真っすぐになるように作られていて素晴らしいです。
とはいえ、SPYREもここまで悪いルーティングになりません(^^;
グロータックは「片押し」なので、「対向式」に比べるとディスクに対するキャリパーの位置調整が若干シビアになりますが。利きは非常に良いようなので、有力な選択肢になります。
発売されたので購入してみました↓
Yokozuna(横綱) Ultimo Road Disc Brake Flatmount
Yokozunaというワイヤー式油圧ディスクブレーキ。このブレーキの最大の特徴は付属ワイヤーがGrowtacのワイヤーと酷似していること。
標準でこのブレーキケーブルが付属します。
なおこのyokozunaという会社は公式サイトによると、千葉県の習志野市にあるらしいです(^^;
そもそも、JUINTECHのF1、R1は元々この横綱の以前のモデル「motoko」を真似して作ったモデルという話。そのmotokoの改良版が Yokozuna Ultimo 、ということでJUINTECHのF1より優れたブレーキでしょう。キャリパー一個あたり139gということで軽量に仕上がっています。
なお、横綱のケーブル、「Yokozuna Reaction Universal Kit」はディスクのみでなくリムブレーキにも使えるということ。(そりゃ当たり前か)ということで、リムブレーキの制動性アップを図りたい方は、このケーブルを買うのも一つの手でしょう。
まとめ:グロータックのEQUAL機械式ブレーキが入手性、制動性、軽量性が揃っていておすすめ
ポストマウントのブレーキも多くありますが、めっきりフラットマウントのディスク車ばかり。シマノからアダプタは出ていますが、実際に取り付けられるクリアランスがあるかどうかは実車を見てみないと分からないところ。
ということで色々調べてフラットマウントの TRP SPYRE と growtac EQUAL 、それに JuinTECH F1 Hydraulic Flat mountを購入して使ってみました。結論としてはEQUALが最も高性能。非常に軽量で質感も良く、制動力も高いので余程の理由が無ければEQUAL一択で良いでしょう。
他には、BR-RS305 もありかもしれません。
安くリムからディスク車に乗り換えたい場合、既存のコンポを流用することにすれば、ホイールをprimeのattaqer、ブレーキをBR-RS305、ローターをSM-RT54くらいを選べば、フレーム+5万円位でDISC車を組むことが出来ます^^
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TRP (ティーアールピー)スパイア フラット マウント【amazon】
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最初はTRPのSPYREを購入しました。他のディスクブレーキを使ったことが無ければ特に不満は出ないと思います。
その後、発売されたグロータックのEQUALブレーキも購入。評判通り、軽量で非常に制動力が高いブレーキです。
リア160mmだと効きすぎる気がするので140mmに変更
グロータックのケーブルは良いものだったのでTRP SPYREと合わせて使ってみました
グロータックの制動力をさらにマイルドにするためにローターの交換を行いました
メカニカルディスクブレーキの欠点である、パッド位置の調整について
油圧も使ってみたいので、JUINTECHを購入しました
コメント
EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパー試乗会でついてるロードに乗せてもらいましたが
引きが軽いうえに普段乗ってる油圧と同等に効きました、正直とどろきました。
しかも利き味を調整できる様でかなり軽い。
輪行がしやすい、油圧のSTIが握りにくいなどの理由があれば十分選択になると思います。
今は他の機械式ディスクブレーキの在庫がほぼ無いこともあって、EQUAL 機械式ディスクブレーキの発売は福音ですね。
ワイヤー&ワイヤリングに工夫のあとが見られますし、油圧と同等に効くというのも驚きです!