意外に多いボトルの中身が「水」の人。熱中症対策に塩分を取ることが必要な気がしますが、実際のところ、どれだけ摂取すれば良いのでしょうか??
夏場の熱中症対策に必要な塩分量はどれくらいなのか??
ボトルに水を入れて持っていく場合、塩分はどれくらい摂取すればよいのでしょうか?どうして塩分が必要なのでしょうか?
本当は怖い水の飲みすぎ。水を飲み過ぎて死んだ人がいる!
そもそも、人間は水の飲み過ぎで死ぬことが出来ます。例えば、砂漠なんか放浪した後に、水を一気飲みしたら確実に死ぬと言われています。またマラソンでも水を飲んで死んだ人がいます。なぜ死ぬかというと、水の摂り過ぎで、血中の塩分量が生命を維持できないくらい薄くなってしまったからです。低ナトリウム血症や水中毒と言われる症状ですね。
身近な物の致死量 pic.twitter.com/dAa9Shvyg3
— ベルカ宇宙軍 (@noradjapan) June 12, 2021
塩分不足で起きる症状としては、1、疲労感、2、頭痛や吐き気、3,痙攣、意識不明、4、死亡、の順番。というわけで、発汗して水を飲む時には同時に「塩分の摂取が不可欠」。
水だけ飲んでる場合、体の中の塩分濃度が薄まった時に、汗をかいても水を飲みたくなくなります。こうなると塩分摂取が必要ということですね。→ここで塩分を取らないと、水を飲めないので、水不足で「熱中症」になります。
つまり水は実質0カロリーだからと言って、水だけ飲み過ぎるとヤバイ!ということです。
体から失われる塩分量
さて、ここで体から失われる塩分量はどれくらいか?という問題があります。ただ、これは個人差があるので一概には出来ず、同じ競技でも汗の中の塩分量が0.1%の人もいれば0.4%の人もいる。しかし、一般的には0.3%~0.4%と言われています。
ということで結論としては1リットルの水で3g程度の塩分を摂取することが必要です。
塩タブレットは何個食べれば良いか?
さて、メジャーな「塩分チャージタブレッツ」に含まれる塩分量は、一粒当たり0.107g。
塩タブレットなのに脂肪を燃焼させるビタミンB群が含まれている「in塩分+タブレット」の場合、一個当たりの塩分量は0.1g。
それぞれ結構しょっぱく感じる味付けですが、一粒当たりなんと0.1gです!めっちゃ少ない!?これを10個食べても塩分量は僅かに1g!!1リットルの水に対し、このしょっぱいのを30個食べるのはかなり厳しいでしょう。つまり、水と塩タブレット作戦はかなりキツいということになります・・・(^^;
この種の塩タブレットは、塩分補給用では無く、水を飲みたくなる味付けなので、あくまで水分不足にならないよう、ぬるくなった水を飲むための補助として使用するのが良さそうです。
では、塩の摂取はどうすれば良いか?
やはり塩分は食事から摂るほうが現実的。例えばコンビ二のおにぎり一個当たりの塩分量は塩昆布で0.95g。ツナマヨが意外に多い1.2g、梅干しが1.6gでネギ味噌が1.8gです。(セブンイレブン調べ)。
つまり夏場のロングライドでもしっかりご飯を食べることが重要です。カロリーが多いからって、アイスクリームばっかり食べるのはおススメできません(^^; (スーパーカップバニラ一個あたりの食塩量は0.22gです)
水1リットルを飲んだ時、おにぎり2個食べれば、3gほどの塩分を回収することができます。また、タンパク質も摂取するなら、セブンの生ハムは優れていて、たんぱく質 10.7 g 食塩量 2.3 gが含まていれます。
昔ながらの熱中症対策品「梅干し」は中一個(10g)あたりの塩分がなんと2.2g(モノにもよりますが)!また、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウムなども含んでいます。
スポーツドリンクの場合
さて、これまでは水を飲む場合でしたが、スポーツドリンクを飲む場合はどうでしょうか?
1リットル当たりの塩分量は、ポカリスエットの場合1.2g、アクエリアスの場合1g、グリコのCCDドリンクの場合1.2gとなります。つまり、アクエリアスを1L飲んだ場合、塩分が1g含まれるので、合わせて梅干しおにぎり(塩分1.6g)を食べれば合計2.6gの塩分量。丁度よい感じですね。少し不足する塩分は、晩御飯などで十分補給できるでしょう。
熱中症対策の切り札、経口保水液 OS-1の場合
さて、これまでと明らかに異なる飲み物がOS-1。経口補水液です。これは1リットル当たりの食塩が2.92g含まれていて、食塩濃度は0.29%。大人の体の食塩濃度(約0.3%)に合わせて作られています。つまり、酷い脱水症状で、スポーツドリンクを一気飲みしても水中毒が起こる場合はOS-1を飲めばよいというわけです。
どれくらい汗をかいたら塩分量を気を付けなければならないのか?
成人の体重の60%が水、60kgの体重の場合、36リットルの水が体内にあります。血液中の塩分濃度が10%減少すると頭痛、嘔吐、15%減少すると痙攣をおこすということなので、汗をかいたときに全く塩分を摂っていないと、3リットルの汗で疲労感を感じ始め、6リットルで頭痛、9リットルで痙攣、12リットルで死亡します。もちろん、水を飲まなければその前に脱水で熱中症をおこします。
ポカリスエットのホームページでは、26度の気温でサッカーの試合(90分)をしたときに汗は2リットル出るということなので、暑い時期の3時間のロングライドの場合(少なくとも4ℓの汗が出ると計算)、塩分摂取をしたほうが良いでしょう。逆に言えば、1時間のライドなら塩分補給は特に不要ですし、塩タブレットで水を飲めばOKです。
計算上は4リットルですが、私の場合、ロングライドで水分だけ2リットルくらい飲んでると足が攣る気配が漂ってきます。夏はやはり、早めに電解質を補給するほうがベターでしょう。ということで先日、ちょっとしたライドに行くときに、0.2%程度の塩水をボトルに入れて飲んでみたけど割と良かったです。
まとめ:1リットル当たり、ドリンクが水の場合はおにぎり2個、スポーツドリンクの場合はおにぎり1個でOK!経口補水液のOS-1なら塩は不要!
ということで、低ナトリウム血症対策に塩タブレットは全く万能ではありませんでした。結論としてはロングライドでは普通に食事することが最強(ちょっとしょっぱい目が良さそう)。暑くてついアイスクリームでカロリーを摂取しがちになりますが、冬のロングライドのように、おにぎりなどを食べることが良いようです。体を冷やすのはアイスよりも、コンビニで氷を買ってボトルに入れるか、余ったらストッキングにでもいれてジャージの背中に収納しましょう!そして、脱水症状でホントにダメな時はOS-1を飲みましょう。
優れもののグリコのCCDドリンク。いろいろと成分を見てきてロングライドにはやはりこれが最強です。
塩タブレットは短いライドでの水分補給のお供には効果的。買うならビタミンBの含まれる「in塩分+」が良いでしょう。
あと、電解質補給に評判の良い「2run」。
もし、塩水を自分で作るなら、マグネシウムなどのミネラルが多く含まれる自然塩がおススメ。健康の為には減塩が良いと言われることがありますが、控えたほうがいい塩と、多く摂っても問題ない塩の違いについて、自然塩を復活させた人の本がとても面白いです。
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