CHAPTER2から新モデルTOAが発表されました。試乗できたので記事を追加しました(10/24)
- TOA(トア)!CHAPTER2(チャプター2)の2021年新モデル
- CHAPTER2(チャプター2)のTOA(トア)とはどんなモデルなのか?
- CHAPTER2(チャプター2)TOA(トア)の重量と価格は?
- TOA(トア)のインプレ
- 追記:TOA(トア) R9100 DURAACE機械式変速油圧ディスク×BORAONE35仕様に乗ってみた印象
- TOA(トア)の振動吸収性やクライミング能力の要因
- TOA(トア)のハンドル回りのケーブル内装について
- CHAPTER2(チャプター2)TOA(トア)のジオメトリ、スタックとリーチは純増
- 競合しそうなバイク
- TOAと他のCHAPTER2バイク(TEREやRERE、HURU、AO)との価格比較
- TOAでフル内装にするための専用MANA2ハンドルについて
- まとめ:CHAPTER2(チャプター2)のTOA(トア)は他のフレームの良さをまとめ上げたオールラウンドロードバイク!TEREも継続販売
TOA(トア)!CHAPTER2(チャプター2)の2021年新モデル
新モデルはTOA(トア)というモデル。試乗したところ非常に優れた良いバイクでした。一言で言うと、足当たりが良いのに剛性もしっかりしていて無駄のない推進力。しかもエアロで振動吸収性も良いという全部入りのバイクです。
CHAPTER2(チャプター2)のTOA(トア)とはどんなモデルなのか?
まず、ディスクブレーキ専用フレーム(リムブレーキ仕様は無し)。ケーブルがフル内装できるカーボンハンドルが用意されています。同社のTERE(テレ)をケーブルフル内装にして、振動吸収性、剛性、エアロ性能を全てバージョンアップしたようなバイクですね。マイキーさん曰くTOAは ”Long Ride Killer” =ロングライドを一番速く楽に効率よく走れるバイクということです。
CHAPTER2(チャプター2)TOA(トア)の重量と価格は?
TOAの各パーツの重量を見ると、フレーム重量は1105g、フォークが425g、シートポストが135g(異様に軽い!)、ハンドルが395g、と軽量に振ったフレームではありません。あくまで剛性とエアロを重視したモデル。特にヘッド剛性とBB剛性が向上しています。これまでのTEREよりも”パワーのある人”、”レーシーに走る人”に向くフレームかな?と思っていましたが、BB周りは非常に剛性が高いもののカッチカチでは無く、推進力があるけど足残りが良い印象です。
フレーム&シートポストの価格は326,300円、LIMITED EDITIONでは342,200円。LIMITED EDITIONはかなり驚きのカラーリングです!
また、BBはT47採用、タイヤは32mmまで。
マイクプライドによると、TOAは「ニュージーランドのガタガタに荒れた道でも快適に走れる」ように振動吸収性をUP。ここはAOのチェーンステーの設計を元に製作したそう。一方で「速さは少しも妥協したく無い」のでTEREを如何に速くするかという改善を加えたモデル。その上でカーボンはT1000では無くT800を採用していますが、それはT1000カーボンを使っても顕著なパフォーマンスの改善が見られなかったそう。そして、T800カーボンを使うことで独特の足残りの良さを実現しているということです。
新モデルとはいえ車重が重いので、私はHURUの方が良いだろうと思っていたのですが・・・
TOA(トア)のインプレ
このインプレはマイケルライスさんからの伝聞です。HURUより登るし(BB周りの剛性がHURUより高いのでしょう)、AOの40cよりもTOAの25cの方が振動吸収性が良い(これはホイールの違いもあるかも??)。そしてTEREよりエアロ効果が高い。以前マイケルライスさんに、TTの最高記録はREREでは無く、TEREで出したと聞きました=つまりTOA>REREのエアロ効果。まとめると
- 振動吸収性 TOA>AO
- クライミング性能 TOA>HURU
- エアロ性能 TOA>=RERE>TERE
- 重量 HURU>TERE>RERE>TOA(HURUより300g重い)
CHAPTER2ではTOAをこれまでの集大成と位置付けていますが、この性能評価をみると確かにその通りのようです。エアロ性能と振動吸収性が非常に高そうなので、短距離のレース用というよりも、ロングライドやアップダウンの多いグランフォンド、ブルべ、などに良い性能なのかもしれません。
CHAPTER2(チャプター2)特有の乗った時の楽しい感じはどうなるか?
あとはCHAPTER2特有の、乗った時の楽しい感じがどうなるか。個人的にCHAPTER2のフレームを「楽しさ順」に並べると
RERE>AO>TERE=HURU
です。REREは乗っていて特別に楽しいバイクなので、TOAがREREより楽しい感じになっていたら素晴らしいですね。ここは長距離乗らないと分かりづらい部分なので、もしグランフォンドイベントでTOAを借りることが出来れば確かめることが出来るのですが・・・(笑)
追記:TOA(トア) R9100 DURAACE機械式変速油圧ディスク×BORAONE35仕様に乗ってみた印象
私もTOAに10kmほど乗ったのでインプレを追加。ただし、試乗車はサドル高が高すぎる状態で載っています。全く力のロスが無い感じで進む推進力があって、BB周りがしっかりしていて10%以上の上り坂でもペダルが落ちるのが速く感じる。スペック上のフレーム重量は重いですが、そんなことを全く感じさせず良く登ります。でもクランクから足を跳ね返されるような固さは感じない。HURUより足当たりがマイルド。これがT800カーボンで作った成果でしょう。(HURUはBB周辺にT1000カーボンが使われているとのこと)
軽くて硬い印象のフレーム(=しっとりして固いではなく、乾いた硬さの感じ)で、T800カーボンにしては肉厚な印象ではない。これはラテックスマンドレル(=フレーム内に多分バルーンを作っている)という製法で不要なレジンを減らしたからなのかも。
またケーブル内装ハンドルでワイヤー変速の試乗車(ヘッドチューブ内に4本のケーブルが通っています)でしたが、ハンドリングに「ワイヤーが邪魔するような重さ」などの違和感を感じませんでした。
この写真はBORA ONE 35 Disc×25cのグラベルキング(MASSA仕様)でシャキシャキ感もあるアセンブルで結構好み。ホイールをフックレスリムのZIPP303FCとシュワルベプロワンの28cタイヤに交換した場合は、さらに足当たりがマイルドになり、シルキーで非常に振動吸収性の良いロングライドモデルといった印象。平地を高速で滑空するならZIPP、激坂をダンシング含めてシャキシャキ登るならBORA。フレーム的にはどちらでも対応可能。
ということで、TOAはハッキリと良いバイクです(※但し、ゼロ発進の軽さやヒラヒラ感のあるバイクを探している人には方向性が異なるので合わないでしょう)。これなら性能のわりに非常に安いと思います。MANAハンドルがアセンブルされた状態で乗りましたが、やはり一緒に開発されているだけあって相性もバッチリ。私が買うならマナハンドルもセットで買いたいです。
で、最近の問題はコンポ。TOAはフル内装フレームなので電動じゃないとキツイかな??と思っていたのですが今回油圧ディスク×機械変速組で問題無いことが分かりました。ということで、リムコンポにグロータックやTRPのディスクブレーキ合わせても良いし、カンパニョーロの13速EKARも良さそうです。
※結局購入しました。自分用に組んだチャプター2トアのインプレはこちら↓
TOA(トア)の振動吸収性やクライミング能力の要因
にわかに信じがたい40cのタイヤより25cの方が振動吸収性が高いというインプレ。従来からの改善点が大きいのでしょう。例えば、シートステーがUCI規定ギリギリの低い位置に接続されている点。これにより、シートチューブとカーボンシートポストの振動吸収性をUPさせることが出来たようです。
そして、ラテックス・マンドレルという製造方法を使い、無駄なレジンを減らしながらフレームのねじれ剛性やBB剛性、ヘッド剛性がアップしたといいます。
ということで、T1000カーボンを使用しているHURUよりも剛性が高くなって登りも速くなったのかもしれません。新しい製法で、フレームをより軽量にするメーカーが多いなか、CHAPTER2は剛性と振動吸収性UPを目指すことにしたようですね。
↑実はマイクプライド自身が、路面状態の良い香港からガタガタのニュージーランドに引っ越したから振動吸収性を超UPさせたそうです。
TOA(トア)のハンドル回りのケーブル内装について
ケーブル内装ということはその作業性が気になります。専用ハンドルはハンドル内に完全内装できます。これにより、コラムスペーサーも左右分割式の専用品に。
また、専用では無いハンドルとステムの場合は、トップチューブキャップからワイヤーを内装出来る仕組みになっています。これならハンドル交換やステム交換の作業性を低下させないので良いですね。
ステムがすぐ上にあることで、ワイヤリングに無理が出ないかは少し心配です。特に機械式変速の場合は少しコラムスペーサーがあるほうが滑らかに変速するかもしれませんね。(※上のパーツの上に丸スペーサーを置ければ)
電動とワイヤー式シフト、両方に対応しています。ヘッドのケーブルの通し順に指定があるので要注意。
CHAPTER2(チャプター2)TOA(トア)のジオメトリ、スタックとリーチは純増
TOAのジオメトリを見るとスタックとリーチはサイズ毎に純増するようになっています。
- Size XS S M L XL
- Stack 502 527 552 577 602
- Reach 363 372 381 390 399
また、BB DROPが73mmと低重心化(TEREは68mm)、シートチューブは74°でTEREより1°立って、シートポストのセットバックは20mmから15mmに変更。ということでTEREより少し前乗り気味でクライミングもしやすくした、ということでしょう。
フォークがサイズ違いで2種類用意されているのは変更がありません。
競合しそうなバイク
専用ハンドル込だとなんとなく高く感じるTOA(¥453,420)ですがフレーム単体で買えば結構お買い得(¥326,300)。競合しそうなバイクを調べてみました。それぞれフレームセットの価格です。
- BIANCHI INFINITO CV DISC ¥462,000
- BIANCHI SPECIALISSIMA DISC ¥600,000
- CERVELO CALEDONIA-5 ¥540,000
- PINALLERO PRINCE FX DISC ¥515,900
- TCR ADVANCED SL DISC FRAME SET ¥396,000
- TREK DOMANE SLR ¥584,100
コスパの高いGIANTと比べてもむしろお買い得。ただ、完成車で買う場合はGIANTはググッ!とお買い得になりますね。
TOAと他のCHAPTER2バイク(TEREやRERE、HURU、AO)との価格比較
TOAのフレーム価格は326,300円(税別)。TOAに近い印象のカムテールエアロのTEREのDISC版は323,600円なのでほぼ価格差が無くなっています。試乗した印象も含めて、確実にパワーアップしているTOAを買うのが良いでしょう。
グラベルバイクのAOは331,900円。え??TOAって、AOより安いの??ガチのグラベルならAOですが、少々の砂利道ならタイヤ幅32cで十分ですし、ダボ穴が不要な人なら、TOAの方が明らかに速く良いと思います。
また、エアロロードのRERE DISCは352,500円。TEREでもエアロ性能は十分に高いですし、REREよりTOAの方が総合性能は高いと思います。クライミングバイクのHURUはT1000カーボンで391,600円なので、もしHURUが固く感じる人はTOAという選択が良さそう。エアロ性能もTOAの方が上でしょう。しかし、踏める人がクリテリウム的な使い方をするならHURUが良さそう。
総じて今CHAPTER2のバイクを買うならTOAは超お買い得だと思います。
TOAでフル内装にするための専用MANA2ハンドルについて
REREの試乗の時に確かめて、エアロで、しかもカッチカチだったMANAハンドルバー。TOAにも、この非常に剛性の高い MANA2カーボンハンドル が別売りで用意されています。
ハンドルサイズは下記から選べるようです。
- XSサイズ 80mm×400m(上ハンは380mm)
- Sサイズ 90mm×400mm
- Mサイズ 100mm×420mm(上ハンは400mm)
- Lサイズ 110mm×420mm
しかも、フレームカラーでハンドルのデザインも異なります。
まとめ:CHAPTER2(チャプター2)のTOA(トア)は他のフレームの良さをまとめ上げたオールラウンドロードバイク!TEREも継続販売
まとめると、CHAPTER2のTOAは、TEREをベースに更にエアロにスピードアップして、HURUのような剛性もあり、AOの振動吸収性を合体させたバイクでした。足に来ないハイエンドバイク(=推進力があるバイク)を探している人にはきっと合うと思います。個人的には文句の付けようがないフレーム。ロングライド×ヒルクライムややグランフォンドといった用途に最高のバイクになるでしょう。また、剛性があって踏み続けられるフレームなのでヒルクライムにも良いでしょう。試乗車はXSとSが用意されていました。また、振動吸収性が高いため、32cのタイヤを履かせれば砂利道も平気でイケるでしょう!
挿し色になりそうなボトルケージ、ブラックに合わせると良さそう
結局注文しました↓ 推進力があるのに足当たりが良いこと、エアロフレームであることが決め手です。
組みあがったので、ポジションが出ている状態でのインプレ
試乗は小田原のCHAPTER2で可能です
ヒラヒラ感のあるバイクなら RP9 や DOGMA F が良さそう。
もしくはTCRも軽快に進むので良いと感じました。
足当たりが良いバイクならスペシャリッシマも超GOOD!
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