OPEN CYCLEというブランドのロードバイクがカッコよくて気になったので調べてみました。
OPEN CYCLE(オープンサイクル)のロードバイク!
「OPEN CYCLE」とは元CERVELOの創業者と元BMCの偉い人、この二人がやっているバイクブランド。彼らのモットーは、“Working hard to stay small”。つまり、大きな会社ではなく、小さい会社で自分たちが乗りたい最高のバイクを創り、そのバイクが好きな人に売る。
プロ選手に機材を提供しているような大きなメーカーだと、どうしても選手の要望に応える必要があるでしょうし、他人の意見が入らない二人だけでやるということで、本当に好きなものを作ることが出来るのでしょう。
OPEN CYCLE MIN.D
見た瞬間に衝撃を受けたのがこの OPEN CYCLEのロードバイクである MIN.D。フレーム重量は875g、フォークは335g。
シンプルなデザイン×フォークの内側に差し色が入っててカッコいい!
独特な振動吸収性の対策としては、25mmと細いシートチューブにシートマストを被せる設計。
この結果、シートチューブとシートポストの重なりがなくなることで、より振動吸収性がUP。これはバイクのネーミング通りのミニマムでスマートな手法ですね。
このセットバックが0mmとなるシートマストを使うためにジオメトリにも独特な部分があり、シート角が72.5度と少し寝ています。その為トップチューブ長が長くなりますが、ジオメトリにノーマルなフレームとの比較を載せているのが面白い。例えば身長165cmほどに適したSサイズのトップチューブは530mm。昔のトップチューブ基準のサイズの決め方だと、絶対に乗れないと言われるサイズ。しかし、通常のフレーム換算だと515mm相当になり、リーチは361mmとむしろ短くなっています。
また、OPEN CYCLEのバイクの面白い点は、ディスクブレーキを直接フォークに取り付けることができること。これによりフロントフォークがシンプルで軽量に。確かに台座が無い方がカッコイイ!
但し、この仕組みだとフロント、リアともにディスクローターが160mm専用になり、140mmを取り付けることは出来ません。とはいえ、制動力はローターの選択である程度カバーできるでしょう。
全体的に、不要なギミックを排除して可能な限りシンプルなスタイリングに徹したバイク。また、なんとペイントされていないフレームを注文することが出来ます。それを自分好みに塗装をすれば、まさに世界に一台だけのバイクが仕上がりますね。
OPEN CYCLE U.P.
OPEN CYCLEのグラベルバイクがUP。グラベルバイクながらフレーム重量1040g フォーク重量390g と軽量で、特徴は以下
- 細いロードタイヤならロードバイクのように速く走れる
- 650bなら2.1インチを履くことが出来る
- グラベル用に700c×32〜40mmのタイヤを入れることも出来る
チェーンステーが凄い形をしています。太いタイヤを入れつつチェーンステー長を短くするためでしょう。
チェーンステー長は420mm。また、MIN.D.と同じようにセットバック0mmのシートポストを使うようにシート角が設計されています。ブレーキ台座も不要。
このOPENのUPというバイク、チェーンステーの設計や、細いタイヤを入れればロードのように速く走れると謳っている点など、自分の乗っているCHAPTER2のAOと似た印象。(仔細に見ればジオメトリに結構違いがあります)
どうやらこの形状のチェーンステーの元祖がこのOPENのようです。
OPEN U.P.P.E.R. Super Light
グラベルバイクのU.P.を180g軽量化したバイク。フレーム880g、フォーク370gになります。重量以外に違いは無いということ。しかしこれだけ軽量なグラベルバイクも凄いですね。
OPEN CYCLE WI.DE.
WI.DE.はエクストリーム・グラベルバイク。極端に太いタイヤを入れるためのグラベルバイクです。
- シングルトラックを走破できる 650b×2.4インチ装着可能
- 700cなら、大きな砕石が転がるようなグラベルでも走れる 46mmが入る
- 彼らのおすすめは35-40mmの幅で超快適なロードバイクにすること
このWIDE、なんとUPと同じ重量で、フレームは1040g、フォークは390g。フロントシングルで46T~38Tのチェーンリングに対応。ダボ穴もたくさん用意されています。
チェーンステー長も2インチのタイヤが入るバイクとしては420mmと短め。
まとめ:OPENCYCLEは二人だけで好きなバイクを創っているブランド
以上、ふたりだけで好きに作っている、OPENCYCLEのバイクについてでした。印象としては、シンプルなスタイリングが特徴で、ゴリゴリのレース志向ではなさそう。だから、きっと一般人レベルが楽しく乗るのに良いバイクなのかなぁと。試乗などをしてみないと分かりませんがちょっと気になります。
自転車以外の点で彼らの面白いのは、ただSNSをフォローするのではなく、メール配信を読んで欲しいと呼びかけていることです。
実際にSNSでのマーケティングを真面目にやるのは、かなりの手間と時間がかかるものなので、二人だけの会社でこれを省くのは合理的。また、広告宣伝コストが少ないということは、それだけ良いものを安く届けられるということに繋がるでしょう。
ところで、大手メーカーでカーボンバイクを人に合わせるということをしていたのは、アンカーのRMZで、カーボンの剛性を選んでフレームを組んでもらうことが出来ました。詳しくはシクロワイアードにて↓
とはいえ、その後アンカーがRMZをやめてしまったことも考えると、RMZのラグ構造よりも、RP9のようなモノコック構造のメリットが(特にエアロ効果などで)大きかったのかもしれません。
見た目で気になったOPENCYCLEでしたが、自分たちの本当に欲しいものを作るブランドでした。ということで、似たようなブランドしては以下↓
ニュージーランドの自転車マニア、マイクプライドさんがほとんど一人でやってる CHAPTER2
欲しいパーツを自分たちで作りだしているグロータック。好きなパーツ群を組み合わせることが出来る変速レバーも開発中です。
機械式ディスクブレーキやシマニョーロ用のプーリー、ローラー台も有名ですね。
東京サンエスのパーツ群もそういう種類かと
それらを使って組んだ CHAPTER2 AO (このあとブレーキをグロータックに変えました)。
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