前回、ちょい乗りでのインプレを書きましたが、今回は60kmで1500mUPを試乗することが出来たのでもう一回インプレを書きます。
CHAPTER2(チャプター2) KOKOのインプレ2
試乗コースは小田原からはこね金太郎ラインを登って、長尾峠まで。そこからの下りも含めたインプレです。ライドイベントに自分のバイクを持って行ったのに、「KOKO乗りますか?」と聞かれて「乗ります!」と答えたら相変わらずのガチンコ試乗です。
※今回、KOKOに乗る人が居なかったからです。事前にちゃんと試乗予約することが出来ます↓
CHAPTER2 KOKO 試乗車の仕様
試乗車のKOKOには、カンパニョーロ EKAR(エカル)のフロントシングル13速コンポに、BORA ONE35がついています。タイヤはフロントがアジリストの25c、リアはアジリストの28cです。
コンポ云々よりも、なんせバイクの色がカッコイイ!これはテンションが上がります。
CHAPTER2 KOKO の登坂性能
いきなり登坂性能から。だってほとんどヒルクライムしかしてない(^^;
CHAPTER2 KOKOは緩斜面ではスムーズに登れて速い。そして、激坂でダンシングしても全く力がスポイルされるような感じが無く進みが良い。よく言われるエアロロードだから横に撓むとかそういう挙動は一切ない。自分ごときのパワーじゃビクともしない。15%くらいの坂も登ったけど CHAPTER2 TOA と遜色なく良く登る。但し、登り方がすこし異なり、TOAよりもリニアに進む。だからシッティングでもダンシングでも、サクサク登れるし KOKO の方が登るという評価をする人もいるのに凄く納得。これは完全に「登れる」エアロロードです。
CHAPTER2 KOKO の振動吸収性
KOKOはフォークとヘッドが硬くて下りで全くヨレない。 コーナリングは良い。一方でこの硬いフロントは、今回のようなクリンチャータイヤとナローリムで長尾峠から小田原まで下った場合、快適な振動吸収性とは言えない。
だからやっぱり、KOKOの設計は「28c以上のチューブレスタイヤ」を履くことを前提に、「振動吸収性」と「進みの良さ」のバランスが良いように出来てると思う。
そうそう、サドル下にエラストマーでシートポストが良くしなるという機構がついているけど、しなっているのかどうかは正直に言って自分には良く分かりませんでした^^;
ただ、手に感じる振動よりも、お尻に感じる振動が強くなかったからやっぱり効果を発揮しているはず。試しに、体重をサドルにガッツリのせて下ってみましたが「ガタガタ感」は感じられなかったので、ここでかなりの快適性を確保しているようです。
KOKOの総合評価。他のバイクの比較は?
ということで、KOKOは完璧に「登りも得意な」エアロロード。一方でCHAPTER2らしい独特の楽しさ(しなりと硬さの融合)という面は TOA や RERE より薄く、真面目な走りでレーシングな印象。メーカー的にはREREの後継としているけど、乗り味含めて考えるとT1000カーボンを採用したHURUをエアロにした感じの方が近い。自分的には乗り味は RERE の方が好みだけど、真面目に坂を上るなら確実に KOKO。
また、過去に試乗したことある最新のレーシングバイクと比べると、例えば DOGMA F や ANCHOR の RP9 の方がバイクの振りに軽さを感じたように思う。(フレーム重量は DOGMA F 860g、RP9 917g。KOKOの方が1099gと重い)。
だから登りに振りのヒラヒラ感を求める人には、DOGMA や ANCHOR RP9、それに FELT FR や GIANTのTCR の方が合うと思う。そういや 登坂用の軽量フレームである HURU も決してひらひら感あるバイクじゃなかったし、多分 CHAPTER2 はそこを目指していない。フレームの無駄なブレを減らして、パワーロスの無さを目指していると思う。
KOKOは、上記のハイエンドバイクよりも剛性が高いというか、「ガッチリした構造体」に乗ってるような感じがある。KOKOの後に、FELTのFR1に乗るとめっちゃパワーロスしてる感じがある。なんならTOAですらパワーロスしてると感じるかもしれないくらい。今回のKOKOの試乗で印象的だったのは、脚よりも体幹の筋肉を使っている感覚がありました。
まとめ:KOKOは質実剛健なオールラウンダー
今回 60km乗ってみて、見た目のイメージに反して意外にも真面目なバイクだなと感じました。フレームはエアロ×高剛性にしてパワーロスを排除。振動吸収は末端のサドル下のエラストマーやフックレス×チューブレスで確保して、登り性能も高い。
パワーの無い自分には剛性感が結構高めと感じたのですが、ちゃんと踏める人ならこれくらいの剛性が良いのかも。個人的には足当たりの良いホイールにチューブレスタイヤを履かせてみたい。リムハイトも BORA35 だと折角のエアロ性能が勿体ないと思うので、もっとエアロなホイールを履かせてあげたほうがいいと思います。
自分ならKOKOにはGP 5000 S TRかMichelin powercup を履かせたい。
設計者のマイクプライドに直接インタビュー、KOKOには45mmくらいのホイールがお薦めだそうです
前作のRERE。KOKOは方向性が異なるので、単純に上位互換とは言えない感じ。
クライミングバイクのHURU。CHAPTER2の中では KOKO に近い方向性と思います。
エアロロードといえば、「めっちゃ速い!!」と思った TREK MADONE。
ディスクのBORA35のインプレ
BORAよりも足当たりが良く、進みも良いと感じたホイール
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