NIKKOR Z 28mm f2.8(Special Edition)の比較検討&購入、実写レビュー

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NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)を購入したのでレビューします。

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NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)を購入しました

以前、NIKON Z6を購入した時からミラーレスカメラのコンパクトさを活かすために、小型軽量なレンズが欲しいと思っていました。

NIKON Zマウント用、小型軽量レンズの候補

小型軽量レンズの購入にあたっては、Zマウントのレンズラインナップを見てみました。NIKON Zマウントで、ロードバイクでも持ち出しやすい小型軽量レンズの候補としては以下、

  • NIKKOR Z 26mm f/2.8 125g 70mm×23.5mm
  • NIKKOR Z 28mm f/2.8 155g 70mm×43mm
  • NIKKOR Z 40mm f/2 170g 70mm×45.5mm
  • NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3 195g 73.5mm×51mm

下2つはAPSサイズ用のレンズですが、とても小型軽量で魅力的。

  • NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 135g 70mm×40mm
  • NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR 135g 70mm×32mm
APSサイズのカメラなら超有力なNIKKOR Z DX 24mm f/1.7

Z50やZ30には超有力なのがこのDX 24mm f/1.7。フルサイズの35mm相当でF1.7というのはめっちゃ使い勝手が良さそう。フルサイズのカメラでもこのスペックなら持ちたいと思う小型軽量レンズですね。APSサイズで使ってもZ7系なら全く問題無いでしょう。

この中で、Z 26mm f/2.8は最もコンパクトですが、ちょっと高価すぎると思うので却下。28mm、40mm、24-50mmで悩みました。

超薄型のパンケーキレンズ、26mmF2.8。高価だけどパンケーキならでは弱点もあるように見えます。(レンズの繰り出しやボケ味など)

センサーをクロップして使うことを考えると、候補の3本は以下のように使えることになります。

  • 28mm & 42mm F2.8 最短撮影距離19cm
  • 40mm & 60mm F2 最短撮影距離29cm
  • 24-75mm F4-6.3 最短撮影距離35cm

こうみると、最も取り回しが良いと思われるのは 28mm F2.8。個人的には寄れる28-50mm F2.8ズームみたいな感覚で使えるかなと思います。迷ったのは24mmが使える24-50mmですね。

フルサイズ用のレンズで超軽量なNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3

決め手はレンズの明るさとボケ味。このZ 28mm f/2.8で撮った写真はボケが滑らかに見えます。参考にしたサイトはこちら

Nikon Z 28mm f/2.8 Review - Page 2 of 6
Sometimes, a lens that’s enjoyable to use will find a permanent place in your bag, even if it has so...

ということでNIKKOR Z 28mm f/2.8の special editionに決めました。

アナタに決定!ちなみにコレを撮っているのはFマウントの28mmF1.8Gです

※以前、35mmの単焦点レンズを購入したのに、ボケ味が悪くて使わなくなったことがあるので、自分にとってはボケ味は重要です。

レンズサイズの比較(NIKKOR Z 28mm f/2.8、AI AF Nikkor 35mm f/2D、NIKKOR Z 50mm f1.8 S)

NIKKOR Z 28mm f/2.8の大きさは、一昔前のAI AF Nikkor 35mm f/2Dと同じ位のサイズ感。左から、35mm F2D、Z 28mm F2.8、Z 50mm F1.8S。

比較してみても、やはりコンパクトなレンズです

明らかに小型軽量でポケットに入れておけるくらいのサイズ感ですね。一方、 NIKKOR Z 50mm F1.8Sって単焦点レンズなんですけど意外に大きくてズッシリ感があります。

さて、実際にZ6に装着してみるとこんな感じ。まずはFマウントの28mmF1.8Gを装着したところ。

超お気に入りの組み合わせです

NIKKOR Z 28mm f2.8を取り付けるとコレ。明るさに一絞り以上の差があるとはいえ、めっちゃコンパクトになりました。

うわっ!めっちゃコンパクト! ところでこのピントリングは、28mmF1.8Gや35mmF2より遥かにいい感触で好印象

意外に良かったのがピントリングを回すときの感触。安いAFレンズにありがちなスカスカのピントリングじゃなくて、僅かにネットリするような重みのある感触。無駄に回して楽しめる感じ。

NIKKOR Z 28mm f2.8に合わせるレンズフード

さて、レンズフードは同梱されていないのでオプションなのですが、手元にあった 35mm f2 用のフード「NIKON HN-3」 を装着してみました。

NIKONのHN-3を装着してみる

参考までにこのフードを付けた状態(Z6+28mm F2.8+HN-3、ストラップ&電池込)で実測895gでした。

このHN-3は35㎜用のフードなので合うかどうか・・・本来は28mm用はHN-2ですが、既に販売していないため、F-fotoのHN-52が代わりに良さそうです。

HN-3付のレンズ単体は204gとなります

HN-3×NIKKOR Z 28mm f2.8、ケラレのチェック

さてこの組み合わせ、フードによるケラレ・周辺減光が心配でしたが、テストした感じだと特に問題はなさそう。まずはf2.8開放で、ビネットコントロールoffの場合。

開放だと強い周辺減光があります

f2.8でビネットコントロール強にした場合。改善しきれていません。

改善されますがまだ周辺減光がありますね

ビネットコントロール強でf5.6の場合

f5.6でビネットコントロールありだと、まず気にならないレベルです

これだとほぼ気にならない。つまり、フードのケラレではなく、ふつうに周辺減光が強め。通常はビネットコントロール強で撮影するのが良さそう。周辺減光が気になる場合はF3.5F~F4でも改善がみられるので、ほんの少し絞ると良いでしょう。

NIKKOR Z 28mm f2.8の作例と使用感

ちょっと撮ってみるとこんな感じ。クロップした42mm相当で接写。かなりクリアな描写。正直に言って、こういう場合での解像感に関してはより高価な AF-S NIKKOR 28mm F1.8G と遜色ないと感じます。

NIKKOR Z 28mm f2.8 開放、クロップして42mm相当

絞ってもボケは滑らか

クロップしたDXサイズで撮影 F6.3

レンズの質感的には、鏡筒はプラスチックならではの軽さがありますが、実際に手が触れるピントリングは悪い印象ではないので使っていて安っぽさが気になるようなことは無いと感じます。

フルサイズでのボケ味はこんな感じ。全く悪くないです。

F2.8 フルサイズで 線のエッジも柔らかくボケます

解像してる部分も、エッジがちょっとふんわりしているのがいいのかも。

F2.8開放、フルサイズで撮影

弱点は開放付近で遠景を撮った時に最周辺部が明らかに緩い点。あといわゆる「線が太めの描写」に感じます。

線が太く感じられる描写の例、パープルフリンジが目立ちます

また、色抜けはナノクリスタルコート採用の Fマウントの28mmF1.8Gの方が明らかに良いです。(特に風景を撮る時の差が大きいと感じる)

解像感は悪くないものの、S-lineの Z nikkor 50mm f1.8S にある、開放から遠景がカリカリに写るようなキッチリ感や、反射物がやたら艶っぽく写るような描写力はやはり劣ります。NIKONのレンズラインナップで、S-lineのレンズが別格であることも合わせて認識しました。特にパープルフリンジの出やすさが異なります。

S-lineの50mmF1.8Sの例↓ 

これはZ NIKKOR 50㎜F1.8S 開放で 開放からピントが立って色抜けが良く、ちょっと別格の写りです

再び、NIKKOR Z 28mm f2.8(Special Edition)にて、

フルサイズで風景を撮る時には、少なくともF4以上に絞って撮影したいレンズですね。

一方で、下の例の様な中距離以内の被写体でボケを活かした撮影はなかなか悪くない。

足踏み脱穀機 F4.5

光線状態が良ければなかなかの描写

F2.8

Z6の画質設定に注意!シャープネスかけすぎ?!モスキートノイズ疑惑

ところで28mmで撮影したこの写真、葉っぱのへりにノイズが乗っています。

F8で撮影したJPEG画像 設定は S BASIC

左上の部分を100%で見てみましょう。

この時のカメラの設定は画質設定は jpeg S BASICで撮影しています。S は600万画素相当の jpeg画像でBASICというのは最も圧縮率の高い画像。このことからZ6でBASICは使わないほうがいいですね。S-lineの50mmでは、ノイズがこんな風に目立つことはなかったので、このZ28mmとの組み合わせだと、高圧縮率×レンズ補正のシャープネス強めが合わさってこのような現象が起きているのではないかと推察されます。(知らんけど)

とはいえ、RAWから現像すれば何も問題ありません。緑の色も爽やかに

RAWから現像してさっきと同じ部分の100%拡大図。当然だけどノイズはのっていません。

若干、紫の色収差がでているようです

中央付近の100%は十分な画質です。

中央すこし上部分の100%拡大。

NIKKOR Z 28mm f2.8 の周辺減光を補正する

ところで、NIKON Z6で撮った写真をLIGHTROOMで補正する際には、自動的にカメラ内蔵プロファイルが割り当てられます。その場合の画像がこちら。

F2.8で撮影した画像。内蔵プロファイルが割り当てられていると表示されるけど、周辺の減光が激しい

内蔵プロファイルが適用されているというけど、相変わらず周辺減光が強め。対策としては撮影時に絞って改善する方法もありますが、やはり絞りたくないシーンもあるでしょう。このままだと、折角のF2.8のレンズがちょっと使いづらい。

ということで、手動でAF NIKKOR 28㎜F2.8D のレンズプロファイルを割り当てます

手動でNIKON AF NIKKOR 28㎜F2.8Dのレンズプロファイルを割り当てます

いい感じに周辺減光が補正されます。これなら悪くないかもしれません。

F2.8で撮影してAF NIKKOR 28mmのレンズプロアイルを適用した画像。周辺減光が改善します。レンズの歪み補正も変わるのでその点は注意!

NIKKOR Z 28mm f2.8のレビューまとめ

ということで、NIKKOR Z 28mm f2.8は普段使いに軽量で取り回しの良いレンズです。周辺に弱点はあるのですが、クロップして42mmf2.8で撮影するなら周辺光量不足もシャープネスも特に問題にならない。ただ、やはり最高級の単焦点レンズが持つ、線の細い艶っぽい描写とまでは言えません。

金属フードの NIKON HN-3。雰囲気が出るように少し古いレンズキャップを装着してみた

とても安いレンズなのにこれだけ写るとは!という世評通りの印象。見た目で前玉がやたら小さいのが気になっていましたが、実際に手にするとそんなことは気にならず、軽さによるメリットが大きい。また接写も得意なのでテーブルフォトにも悪くない。ただ、フードを付けてもナノクリスタルコートのレンズの様な逆光への強さは無く、コントラストが低下する。

良い点と悪い点(というか価格相当な点)をまとめるとこんなかんじ。

  • 良い点 軽量、コンパクト、接写に強い、DXだと優れた画質、ボケの質がよい
  • 悪い点 フルサイズの時の周辺減光が大きい、高級レンズの様な艶のある描写とは言えない、Sラインのレンズと比べるとパープルフリンジが出やすい、逆光には決して強くない

やはり小型軽量であることのメリットが大きく、サイクリングの時はこのレンズとZ6の組み合わせが多くなりました。っていうかほとんどコレ。

総合的な描写力ではFマウントの28mmF1.8Gの方が優れていると感じます(悪条件でも画に艶が出やすい)

Z NIKKOR 50㎜F1.8S は別格ですが、Fマウントの58mmもお気に入り

NIKON Z6のレビュー

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