なにやらX(twitter)で見たマレットという単語言葉。マレットっていうのは前後異径だったり、タイヤが違ったりすることらしい。この言葉初めて聞きましたが、実際の運用ではこれまでも行っていて、特にリアとフロントで違う役割が必要なグラベルバイクでは、非常に都合がよい運用ができます。
前後で異なるホイールやタイヤを履いてみよう!マレットについて
私の場合、グラベルバイクに限らず、オールロードでも前後でタイヤ幅を変えています。
グラベルバイク特有の悩み、コースごとにタイヤを変えたい
グラベルバイクって、ブロックタイヤを履かせると舗装路の走りが犠牲になるし、かといって未舗装率10%くらいを走るなら舗装路の走りを犠牲にしたくない。その日の走るコースによってタイヤを変えたくなるという悩みがあります。

そんなわけで、2セットのホイールを持っていれば、ロード的な走りも、ガッツリとしたグラベルの走りも楽しめると言われることがありますが、実はフロントホイールを履き替えるだけでもかなり快適さが変わります。
具体的には私の場合こんなふうにしています。
重めのグラベルに行くときのセッティング例
まず、重めのグラベルに行く場合やスピードを求めない場合、長距離を走らない場合などのパターン
- フロント45c グラベルキングX1R
- リア40c グラベルキング無印

フロントタイヤって、木の根っこなどを越えるようなシチュエーションがある場合は、サスペンション効果のためにできるだけ太くしたい。低圧の太いタイヤで、フロントのグリップ力も確保できる。リアの無印グラベルキングは軽量なので舗装路でも漕ぎが重くないのがいい(ダートだとグリップのためにノブが欲しいこともあるけど、自分の走るコースではそんなに多いシチュエーションではない)。つまり、普段から前後のタイヤが異なる。このセッティングでシングルトラックまで対応しています。

舗装路率が高いときのタイヤセッティング
次に、舗装路中心でライト目なグラベルに寄り道するときに快適なセッティングがこちら。
- フロント コルサプロコントロール34c、リムハイト45
- リア 無印グラベルキング40mm、リムハイト33mm
奇妙なセッティングに見えるかもしれないけど、試してみて意外と気に入った。

フロントだけ、ホイールを交換してスリックタイヤを履かせる。エアロ効果も良くなるし、スリックタイヤで転がりがよくなり、トレールも短くキビキビした走りになる。34cでもライト目のグラベルなら正直十分だ。

※ホイールのエアロ効果についてはこちら(この時計算した空気抵抗係数では、33mmハイト→45mmで、1915→1501に減少します)
ポイントはフロントタイヤの役割を何にするか?
フロントタイヤの交換は、リアよりもバイクの走りへの影響が大きい印象がある。

フロントタイヤの役割として、サスペンション効果を持たせたい&低圧で悪路でのグリップ力を稼ぎたい(=トレイル重視)、っていう場合と、ヒルクライムでフロントがグニグニするのはイヤ&短めのトレールでキビキビ走りたい(=舗装路&ヒルクライム重視)っていうのは両立しない。どちらを選ぶかでライドの印象はガラリと変わる。
※両立しそうなバイクの設計や、タイヤのサイズとトレールの関係についてはこちら
もしくは、フロントだけ650Bにして直径を大きくせず、太いタイヤを履かせるのも短めのトレールとサスペンションを両立させる方法ですね。(やったこと無いからどんな感じになるかは不明ですけど、トレール値は維持できる。)

ロードバイクのセッティングでも、フロントだけ太めもあり
ついでに、私のオールロード化しているCHAPTER2 TOAも前後で異なるタイヤを履いています。
- フロント 34c コルサプロ・コントロール
- リア 25c ミシュラン POWERCUP TLR
25cはやはり軽快でいいんですけど、よくあるグラベル(例えば大福山林道とか)に入るにはもうちょっと太いほうがいいんですよね。ってことでフロントを太めに。

いや、それグラベルバイクでいいやん!ってツッコミもあるかもしれませんが、ロードとグラベルでポジションや剛性感が違うから、速度域高めで走りたいときはロードを選ぶし、ゆるめに乗りたいときはグラベルバイクを選んで乗ってる。

※ちなみに34cでトレイルは57mm。ロードらしいハンドリングの範囲だけど、やっぱり28cの時のトレール55mmと無意識に比べちゃうから相対的にモッサリ感はでる。
まとめ:フロントタイヤの走りへの影響は大きい、フロントを2種類用意するのも手
そんなわけで、グラベルバイクにフロントホイール2つはなかなかいいと思うし、前後のタイヤの種類を変えるのもいい。気になったらロードのホイールをグラベルバイクに履かせてみたり、その逆を試してみるのはどうだろうか?

コルサプロコントロールはコスパが悪い印象があるので、コルサネクストもいいと思う
タイヤの太さごとのエアボリュームの変動について。
MTB用タイヤって意外と転がり抵抗が低いようす。フロントだけMTBタイヤもありかもしれない。

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