NIKONのミラーレス一眼、Z6のレビューです。なお、ファームウェアのバージョンは3.40です。
NIKON(ニコン) Z6+FTZのレビュー
まだ手にしたばかりでのファーストインプレッションです。結論から言うと、動体撮影には一眼レフの方がベター。しかし、やはり機能面では一眼レフの NIKON D750 に比べるとかなり大きく進化しています。
因みに、この NIKON Z6、楽天ニコンダイレクトの訳ありアウトレットで158,000円でした(Z7 は 185,000円、Z5は 145,000円)。NIKONのアウトレットは新品と見分けがつかない上に3年保証が付くのでとてもお得と思います。
NIKON Z6のEVFの見え方、不満点について
NIKONのZシリーズはEVFの見えが良いと言われます。実はZ6が届いて、EVFを覗いてから気付いたんですけど、並みのフルサイズ一眼レフより大きいファインダー倍率0.8倍!
つまり、電子ファインダーで大きな画像で被写体を見ることが出来る!最初にこのEVFを覗いた時、倍率が大きいからか、昔のレンジファインダーカメラっぽい感じがするなぁと思いました。
しかもEVFでは、ファインダー上で絞り値と露出が反映された画像が見える。これは静止画を撮る上では非常に大きなメリットになります。
一方で欠点としては動いている被写体を撮る時に、カメラを振るとファインダー内の画像がモジャモジャして気持ちが悪い。EVFの液晶画面が遅延するというかなんというか、これでずっと撮影するのは絶対に苦痛。これはもう光学式ファインダーの一眼レフには逆立ちしても敵わないでしょう。少なくとも動く被写体をずっと撮影するなら、やはり光学式ファインダー一択。
ということでEVFは一長一短があります。(動体でも、ちょっと子供撮るくらいならZ6で何の問題もないです)
※どうでもいいけどEVFについてる「アイセンサー」って、ミノルタの α707si や α-9 を思い出しますね。
NIKON Z6の瞳AFについて
NIKONのZ6でもファームウェアがアップデートされていて、しっかりとした瞳AFが効きます。(Z6のファームウェアのバージョン3.40にて)
この瞳AFを使うと、FTZを介した85mmのF1.4レンズでも自動的に目にピントを合わせに行ってくれます!瞳に□マークが出てロックオン。しかもどの瞳にピントを合わせるか、左右キーを押すだけで選択することが出来ます。
一方で、NIKONの一眼レフには、動く被写体を捉えるための素晴らしい「3Dトラッキング」という機能が搭載されていて、それでこれまで不満があったことはありません。3Dトラッキングを親指AFに組み合わせるだけで無敵のAFシステムになります。
Z6でもファームウェアのVer3.00以降、「ターゲット追尾」の挙動が3Dトラッキングに近くなったといいます。しかし、Z6ではこの「ターゲット追尾」をするためにわざわざ被写体に向けてOKボタンを押さなければならないのが大きな不満。これ、AF-ONボタンを押すだけでターゲット追尾をONにしてくれるだけでいいんですけどねぇ・・・
NIKON Z6で行う、3Dトラッキングの設定のやり方
で、よく調べてみると、Z6でも一眼レフの様な3Dトラッキングが可能でした。設定方法は、AF-Cモード&一番広いAFエリアにして、OKボタンを一回だけ押す。下の画面になったらAF-ONボタンを押すだけで3Dトラッキングになります!
これでかなり一眼レフと同じような挙動に。つまり、Z6、Z7でも3Dトラッキングを行うことが可能。「ライブビュー×3Dトラッキング」は確実に撮れる写真の幅が広がりますね。
マウントアダプター FTZの使用感、FマウントレンズをZで使えるNIKON純正マウントアダプター
FTZ!これは素晴らしいマウントアダプターです。自分の持ってるレンズは全てAFが効きます。なんとシグマの35mmF1.4 ARTも、タムロンの15-30mm F2.8 A012Nも!もちろんMF専用レンズとか、昔のレンズはAF効きませんよ。このアダプター、下の出っ張りが邪魔とか何とかいわれてますが、自分はイヤじゃないです。
昔NIKONの人に、このFTZがものすごくちゃんと作られていることを聞いたので安心してFマウントレンズを買いそろえていましたが、実際にFTZを使ってみて、本当に素晴らしいと思いました!
Zレンズ NIKON 50mm F1.8S
「Zレンズに外れなし」と言われるレンズ群。私はとりあえず一本だけ購入しました、非常に高評価な 50mmF1.8S です。
最初は「なんだかおもしろくないレンズだな」って思って、少し撮ってると、開放からこれだけ写る凄いレンズが made in japan じゃないってどういうこと?!って逆ギレみたいに思いました。
Zの50mm、遠景は開放からめちゃくちゃシャープ。近接だとなんだか柔らかめに写ります。それも端正に。つまり、なんでもちゃんと写る、めちゃくちゃいいレンズ。だからなんだか面白くない。開放のF1.8でこれだけ写るなら、これにF1.4もついてて甘い描写してくれたらいいのに・・・って無いものねだりのように思うわけです。
むしろ、このレンズを使ってみて、昔ながらの開放が甘くて、絞るとキリリとしてくるレンズってやっぱり面白かったんだ!って思いました。だからやっぱり自分の中で最高と思う 58mmF1.4G は超えられません。写りが柔らかいといわれる58mmもF2.2まで絞れば文句ないし。
ちなみにFTZ経由で58mmを付けた時と、Z50mmを付けた時で、意外にサイズ感に違いがありません。
Z6のカードスロットが1枚だけである点について
Z6のカードスロットがシングルである点について。昔はD700でもカードは1枚だけだったので実はそんなに心配していません。当時、Transcend(トランセンド)のCFカードを使って写真を撮って、極稀にトラブルはあったけど、せいぜいカードの中の一枚だけ読みだせない位。そして一度書き込みエラーだか読み込みエラーだかを起こしたカードは即座に交換。それで特に問題ありませんでした。
だから、Z6の場合もカードを抜き差ししないで、USB-CケーブルでPCと繋いでデータを転送すればまず問題がないだろうと踏んでいます。
ちなみに今回カードはNIKONの対応表にある、LEXER(レキサー)の CF express 128Gb を選びました。
※何枚かカードを使っていると、「フォーマットしようがダメなカード」ってやっぱり存在しました。だから大容量すぎるものを買うよりある程度までの容量で複数枚購入するとリスクヘッジになります。
ボロクソに言われているZ6のファインダー内水準器について
Z6で一番イヤな仕様と思っていたのがファインダー内にある悪目立ちする水準器。まぁこれは擁護しようが無い邪魔さです。ただ実際に使う際に、何故かこのカメラ、水平に撮りやすいのでそこまでお世話にならなくて良さそう。どうしても必要なら格子線だせばいいし。多分ファインダー倍率が高いから傾いてると気づきやすいんでしょう。きっと。
NIKON Z6の電池の持ちはそれほど悪くない
ミラーレスで心配していた電池の持ちはそれほど悪いと感じません。まぁ一眼レフでもライブビュー撮影をしていると結構減りますし。それに、これまでのNIKONの一眼レフの電池を使えるのが高ポイント!予備のバッテリーを買わなくて済みました。
※一応、本体にUSBケーブル挿せば充電できます。
NIKON Z6の画質の印象、D750と比べて
Z6にして、JPEGの画質は明らかに向上しました。
今っぽい絵作りで、撮って出しで使えると感じる率が上がった。一方、RAWはむしろ発色の違いの方が大きいような気がする。Z6はD750に比べると、青にマゼンダがかる感じがあります。裏面センサーと表面センサーの違いか、オート・ホワイトバランスの違いか、まだ分かってはいません。(多分その両方)
まとめ:EVFにはまだ弱点があるが、Z6は非常に良いカメラ。動体撮影は一眼レフが現役続行
ファームウェアがアップデートされてAFの動きが明らかに良くなったZ6。とても気になっていたカメラだし、もうディスコンで底値だしと思って試しに一台購入してみました。
EVFで動きモノへ対応するのは(目が)ツラそうなので、動体の写真をボリボリ撮る時は今後とも一眼レフで撮影することに決定。それに光学式ファインダーって覗いてて楽しいですし。
それ以外の点でいうと、NIKON Z6は撮影結果の分かるEVFや手振れ補正機能、全画面AF&瞳AFなど、確実に進化したカメラ。JPEGの画質が相当良いのも、RAW現像しないユーザにとっては朗報です。3Dトラッキングも設定できますし。アウトレット価格でこの性能は素晴らしい!静止画撮影だけならめちゃくちゃいいし、特に広角レンズが好きでライブビューをよく使う人なら、絶対に一眼レフよりも楽しく撮れると思います。
楽天のニコンダイレクトで買うと3年保証が付くのでおススメです。
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