シートポストのヤグラ(サドルレールクランプ)形状の種類について

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汎用の27.2mmや31.4mmの丸いシートポスト。多種多様なタイプが発売されています。サドルを固定するヤグラの形状もかなりたくさんあり、シートポストを選択する際に考慮するポイントになります。

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シートポストのヤグラの違い。使いやすかったヤグラについて

ということで、シートポストのヤグラの種類についてです。

縦一本留め、ギザギザのあるタイプ

ボルト一本で止めるタイプ。特徴はヤグラの角度を決めるのに、サドルレールを受けるパーツとシートポストの間ににギザギザの噛み合わせがある。

ビアンキ、ニローネに付属したシートポスト

安価なシートポストでよくあるタイプの印象。メリットはシンプルで軽量。かつ、サドルの角度がずれることがない点。

TRIGONのカーボンシートポストもこのタイプでした、構造が単純なので安くて軽量に出来る印象

デメリットは、もちろんですがサドルの角度をギザギザにあうところしか決められない点。だから、角度にこだわりたい人には向かない。

※このGIZAはギザギザがなさそう

横一本留めタイプ(RITCHEYやBONTRAGER,PROなど)

横一本のボルトで取り付けるタイプ。なかなか高級なタイプの印象。各社の完成車やリッチー、ボントレガーなどかなり多くで採用されている形式。

WCS 1BOLT アルミ製で230g、カーボン製のWCS CARBON 1BOLTなら185gと軽量

上のようなギザギザはないので好きな角度に決められる。また、横からのボルトなので作業性も良さそう。デメリットとしては金属レールとカーボンレール(サイズが違う)で異なる受けパーツが必要な点。

※PROのLTシートポストは太いカーボンレールには非対応ですね

前後2本留めタイプ(下から2本のネジが入るタイプ、THOMSONやTNI、ワンバイエスなど)

下から前後2本のボルトが入るタイプ。よくある2本留め。これも安価なタイプに採用されやすい。

割とメジャーな固定方式だけど実は使ったことがない

標準的なタイプで様々なシートポストがある。

※TNIの安いカーボン製シートポスト

ワンバイエスのセットバックが変えられるタイプ

左右2本留めタイプ(FSAや3Tなど)

下から左右に並んだ2本のボルトで固定するタイプ。少し珍しいタイプ。メリットはしっかり止められること。

FSAのSL-Kシートポスト

下の写真を見ればわかると思うけど、下からの一本締めタイプと違ってギザギザの噛み合わせがないので、サドルの傾きを自由に調整できるのもメリット。

ただ、弱点としてはセットバックを調整しようとすると角度も動いてしまう点。あと、ボルト2本のためにどうしても重量が軽量級にはならない。

リッチーにもありました COMP 2BOLT 260g

私はこのタイプ、取り扱いが気楽で結構好きなんですよね。他に3TのSTYLUSも購入して使っていました。

Ritchey Comp 2ボルトシートポスト
リッチー(Ritchey)
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※セットバックまで変えられるタイプのSL-K

前後2本留めタイプ(片方が下から、片方が上から止めるタイプ)

前後2本で止めるタイプ。上から1本&下から1本のボルトが入る、よくあるタイプ。サドルの角度も決めやすく、前後位置も調整しやすい。

ただし、固定力は上の2本締めに劣る印象。

穴のないサドルを使うと上向きのボルトを回しづらく、取り付け&調整がしづらいのが難点。ただし、穴開きサドルを使うならデメリットは感じられない。

※DEDAのZERO100、アルミだけど十分に軽量な印象(259g 31.6mm)

3T IONICシートポスト、細かく調整できる独自機構のヤグラ

特殊なヤグラの例として、3TのIONICがあります。ヤグラはサドル角に拘る人向けの特殊構造。中に歯車があって0.5度単位でサドル角をきっちり決められる「DEFFLOCKシステム」搭載。

弱点は丸い金属レールしか使えない点。

まとめ:ヤグラもそれぞれ一長一短。シートポストも専用化しているロードバイク、ヤグラの種類も選べるといいのだけど

このように特殊な形状まで含めると更に数多くのヤグラがあり(他にもセットバックを変えられるタイプなど)、それぞれ使い勝手に一長一短があります。カーボンレールが使えないタイプもあるので、ヤグラを優先して金属レールのサドルを使うなんてこともありました。

エアロ化もあり、シートポストも専用形状が増えました

最近ではロードバイクのエアロ化もあり、専用設計のシートポストが増え、好みのヤグラを選びづらくなってしまいました。もちろんメーカーのベストと思う形式を採用しているのでしょうけど、好きじゃないタイプの場合はちょっとしたストレスになります。このあたり、一体化の専用ハンドルについては、ポジションの自由度を犠牲にしていると言及されることがありますが、シートポストだって犠牲になってしまっています。※とはいえ、ステムほど致命的じゃ無いので、まぁいいかなと思えなくもないですが。

丸いシートポストが採用されやすいグラベルバイク

その観点からすれば、汎用シートポストが使えるフレームにも利があります。専用シートポストには将来的な供給の心配もありますし。また、グラベルバイクの場合は、ドロッパーポストを装着するために汎用のシートポストが使える事が多いので、自分好みにカスタムするには良かったりします。

軽量化するならTNIが安価でした。これは前後2本のボルトですが、ちょっと珍しい留め方のヤグラですね

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