今となってはほぼディスクブレーキのバイクにしか乗らなくなってしまいました。だってどうしても最新バイクの方が速いし楽。ただし、リムブレーキのフィーリングはディスクブレーキのバイクよりも好みでした。
自分的なリムブレーキの到達点とディスクブレーキのバイクを比べてみる
冒頭に書いた「ディスクブレーキより、リムブレーキのバイクの方がフィーリングが好み」というような話を見かけることがありますが、これは「雑過ぎる」表現でしょう。何故なら、そのリムブレーキのバイクにしても、パーツをあれこれ付け替えていると、ベストの仕様とベストではない仕様がある。ということで過去を振り返ってみて、まずは自分的な一つの到達点だったリムブレーキのバイクの仕様を書いてみようと思います。
自分にとってリムブレーキで最高だった仕様、フレーム FELT FR1 × コンポ DURA ACE R9100 × クランク SUGINO OX901D × ホイール SHAMAL ULTRA
今思い出しても当時の自分にマッチしていた、自分史上最高の組み合わせがこちら。
- フレーム FELT(フェルト)FR1
- コンポ デュラエース R9100
- クランク SUGINO OX901D 167.5mm 44T×30T
- スプロケット DURAACE 11-30T
- ホイール シャマルウルトラ(ナローリム)
- タイヤ シュワルペプロワンTLE(初代)
- ハンドル 3T ERGONOVA 400mm
- ステム 3T ARX TEAM 100mm
- シートポスト TRIGON SP-108T
- サドル フィジーク アリアンテR3
- ペダル PD9000
完全に登り系のロードバイク。振りのシャキシャキ感で選んたフレーム、FELT FR1 にアルミリムのシャマル。ギア比は 44T-30T×11-30T。一人で裏日光みたいなところに行って、万が一疲れ果てても、ギア比1で帰ってこれるという仕様。最高速度はこれでも50km/h 以上出るから問題無し。平坦の疾走感と振動吸収性はシュワルベのチューブレスレディタイヤで確保。クランクは165mmだとなんだか短く感じたので、167.5mmを選択。
このバイクの使い方としては、江戸川CRや印旛沼周辺を走ったりはもちろんのこと、どちらかというと狭い舗装林道を走るのが好きで、筑波山や房総のうぐいすライン&林道、輪行して裏日光に走りに行くことも多かった。
他にもホイールとして BORA WTO や コスミックカーボン も試しましたが、なんとなくリムブレーキが良かったと思う時、この仕様が頭に浮かんでいます。
リムブレーキのバイク、完成車からの変遷。各パーツを購入した経緯
このFELT FR1はフレームのみの購入で、これまでのバイクからパーツを全部載せ替え。それぞれのパーツには選んだ理由がありました。
ということで、この前のバイクであるビアンキ(完成車で購入)に、パーツを購入していった経緯を書いてみます。
ホイール:レーシング7→シャマルウルトラ 2way-fit
最初に購入したのはシャマルウルトラ。だってシャマル欲しいでしょ?見た目カッコいいし、評判良いし。平地も登りもイケる「名作」って言われてたし。ホイールって真っ先に交換するもんだっていう雑誌とショップからの刷り込みですぐに購入。チューブレスが気になったので2-way-fit。すぐにチューブレス化しました。
スプロケット:12-25T→12-30T
完成車の仕様で筑波山に登りに行ってすぐ、「ノーマルクランクに25Tじゃ山登れない!」と交換。当時は最大サイズのスプロケットでした。
クランク:53-39T 165mm→SUGINO 44-30T 167.5mm
スプロケットを交換後(ノーマルクランク×30Tで)、意気揚々と筑波山の十三塚(20%越えの激坂)を何度か登ったけど、めちゃくちゃ大変だった。もし、コンパクトクランクにしても多分めっちゃキツイだろうし、いっそギア比1にしようと思ってスギノの 44-30T へクランク交換。大正解だったと思う。
ブレーキ:FSA ENERGY→BR9000
下りでブレーキ効かなくて、死ぬかと思った翌日に交換。ブレーキは大事。ついでにいうとR9100のリムブレーキが最高すぎです。
サドル:アリオネ→アリアンテ
仲間のバイクにまたがったらシンデレラフィットだったサドル、それがアリアンテ。ハイ、交換決定。
ハンドル:FSA WINGハンドル→ERGO NOVA TEAM→ERGO NOVA PRO
ハンドルの違いって良く分からなかったけど、安売りしてたカーボンハンドルを試しに握ってみたら、めちゃくちゃしっくりきたので購入。とても良かったのだけど、事故で折れてしまったからアルミ版を購入しなおした。
コンポ:5700系105→R9100系DURAACE
5700系のブラケットが大きすぎて握り込めなかったのだけど、R9100のブラケットを握ったら、手にしっくりきた。「これだ!」となったので購入決定!ブラケット形状の進化も大事。
自分的にはノーマルクランクを44-30Tに変えるところが大きなポイントでした。ノーマルクランクで筑波山を走って無理を悟ったのが大きい。結局フレームとシートポスト以外はほとんど取り換えて、遂に交換したいものが無くなった。それでも坂で力が吸われる感じがするので、フレームを交換したのでした。
フレームも厳選して選んだ結果、自分にとってベストマッチなバイクに
で、散々バイクを試乗して、新規にフレームを注文したのが FELT FR1 。
これが上記の「私にとってのリムブレーキの到達点」の状態です。冒頭で、「リムブレーキの方が好み」と言っていますが、ここまで、当時の自分に合わせてそれぞれのパーツを厳選した行った結果だったわけです。
また、今より真面目に乗っていて、STRAVAの記録を見ながら速く走れるようにハンドル回りをセッティングしていたのも良くなるポイントだったと思います(これは明確に、ハンドル一体型のディスクブレーキバイクよりも優れた点でしょう)。
リムブレーキのバイクの方がフィーリングが良かったと思っている理由
じゃあそれで速かったのか??と聞かれると、当然 シャマルよりBORA WTOを履いている方が速い。しかし、この仕様からBORA WTOに換えたら、自分には硬すぎて楽しくなかった。
それに今乗っているディスクブレーキの CHAPTER2 TOA の方が絶対速いし楽。だって、トレーニングしてた時の FELT FR1 よりも、そんなに追い込んでない TOA の方がいい記録が出るから。同じ長距離乗っても圧倒的に疲れない。速さ&楽さでは、やはり最新機種が優れてる。
上記の仕様が「めっちゃ良かった!」と感じるのって、速さじゃなくて、バイクの取り扱いのしやすさ&コントロールのしやすさが、その理由。
例えば、リムブレーキの最初の一踏みの軽快感、「ちょっと小さめのスローピングフレーム×ローハイトリム」の組み合わせには軽々とした振りやすさがある。(もちろん FELT FR1 自体がそういう設計で、一踏み目の軽快感を重視して選んだフレームでもある)。それにそもそもバイク自体が非常に軽量。ロードバイクの魅力って”軽さ”だ!っていう人は、まだまだリムブレーキはやめられないでしょう。
また、R9100デュラエースのブレーキ×アルミリムの制動感。これがいかにコントロールしやすいかって、60キロぐらいで坂を下って行って、ギューッとリムにブレーキシューを押し当てていって、ロックしない具合が手に取るようにわかって、ぴたりと信号の前に止まる。こういうのが気持ち良く出来るのって、とても重要な要素。
この辺りが理由で「意のままに扱いやすいベストなバイク」として記憶に残っているのだと思う。つまり、これらの点が、今の CHAPTER2 TOA が FELT FR1 に及ばない点でもある。
どうしてもグロータックのEQUALブレーキではリムのデュラエースの官能的なフィーリングには追い付けていないし、TOAのフレームだって振りが軽い設計ではない。
まとめ:ディスクブレーキのバイクがリムブレーキのバイクの完全上位互換になった時にディスクvsリム論争は終わるのではないだろうか
ということで、私が「リムブレーキが良かった!」と感じているのは、現在のディスクブレーキバイクでは上位互換になっていない点があるから。もし、ディスクブレーキバイクが更に進化して、これらのフィーリングでも上回ったら、「リムブレーキは良かった・・・」なんて話もなくなるのかもしれません。(※物理的に超えられないであろう、フロントのスポーク本数と、全体的なバイクの質量の問題はありますけど)
ついでに書いておくと、これだけ良かったリムブレーキのバイクでも、最新バイクの方が速さと楽さ、それに登坂性も圧倒的に優れていて魅力的。ということで、今ではほとんど CHAPTER2 TOA にばかり乗る結果となっています。
ブレーキとペダルはデュラエースがおススメです
そうそう、BORA ONEのTOAは軽快さも優れていました。しかし、それでもワイドリムのホイールの方が性能を引き出せていると感じます
デュラエースのリムブレーキはめっちゃ良かった
ディスク化でフロントスポーク本数が増えたことでの悪影響の程度についての考察
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